空へ。‐夢の先‐
嫌な顔をして言葉を詰まらせた事務員さん。
何か知ってる。この感覚。
あんな不良なんかと関わらせるな──そう言いたいんだろうか。
あたしが無意識にジッと睨みつけていると
少し奥から大きな複数の笑い声がした。
龍「……………、」
その方向を、ジッと見つめる龍くん。
「そりゃぁ無えだろ、成二!!!」
また、その方向から
そんな笑い声が聞こえたとき。
龍くんは走り出した。
紗姫「龍くん!?」
「ちょ、!」
紗姫「…すいません!うちら沢木成二の親戚です!
少しだけお邪魔します!何も悪いことしませんからぁあ!」
どうすればいいか分からないあたしは
とりあえずパニクって
事務員さんに走りながらそう告げた。
龍くんの背中を追いながら。
紗姫「ちょ、待って下さいよ龍くん!!!」
龍「…あ!悪い紗姫」
やっと追いついた背中に声をかければ
申し訳なさそうに振り向いた。
龍「こっちから声が聞こえたんだけどな…、」
紗姫「………………」
まだそわそわと落ち着きなさそうに辺りを見回す龍くん。
紗姫「……ずっと思ってたんですけど…
何で龍くんそんなに成二にこだわるんですか?
前だってあんなにつっぱねられてたのに…」
龍「……んー…、
…成二には俺以上に才能がある。」
紗姫「………………」
龍「俺だってこの歳でまだ必死に生きてんのに
たかが10代で人生を諦めるなんて生意気だ」
紗姫「…………龍くん…、」
龍「…紗姫なら…分かるだろ?」
何か知ってる。この感覚。
あんな不良なんかと関わらせるな──そう言いたいんだろうか。
あたしが無意識にジッと睨みつけていると
少し奥から大きな複数の笑い声がした。
龍「……………、」
その方向を、ジッと見つめる龍くん。
「そりゃぁ無えだろ、成二!!!」
また、その方向から
そんな笑い声が聞こえたとき。
龍くんは走り出した。
紗姫「龍くん!?」
「ちょ、!」
紗姫「…すいません!うちら沢木成二の親戚です!
少しだけお邪魔します!何も悪いことしませんからぁあ!」
どうすればいいか分からないあたしは
とりあえずパニクって
事務員さんに走りながらそう告げた。
龍くんの背中を追いながら。
紗姫「ちょ、待って下さいよ龍くん!!!」
龍「…あ!悪い紗姫」
やっと追いついた背中に声をかければ
申し訳なさそうに振り向いた。
龍「こっちから声が聞こえたんだけどな…、」
紗姫「………………」
まだそわそわと落ち着きなさそうに辺りを見回す龍くん。
紗姫「……ずっと思ってたんですけど…
何で龍くんそんなに成二にこだわるんですか?
前だってあんなにつっぱねられてたのに…」
龍「……んー…、
…成二には俺以上に才能がある。」
紗姫「………………」
龍「俺だってこの歳でまだ必死に生きてんのに
たかが10代で人生を諦めるなんて生意気だ」
紗姫「…………龍くん…、」
龍「…紗姫なら…分かるだろ?」