空へ。‐夢の先‐
紗姫「ただいまー!」


賢人「おかえり!
よしお前ら焼き肉すんぞー!」

幸平「いえーいやっきにくー!!」

幸喜「賢人くん美和ちゃん、俺何か手伝うよ」

賢人「マジか、サンキュ!」

美和「ほら、アンタらも食ってばっかいないの!」


蓮「いて!」

寛「げほっ!」



成二「げっ!吐くなよ岡野!」

紗姫「ははは!きったねー!」



美和ちゃんのゲンコツにより飲んでいたジュースを吹き出した寛をみんなで笑った。




***


成二「おい前川!」

紗姫「へ?」



準備が終わり、焼き肉パーティー真っ最中。

みんなそれぞれ盛り上がってる中、成二が大きな声であたしを呼んだ。


すると、向かいに座ったあたしに、生肉の乗った皿を向けてくる。



成二「これ、焼けよ」


約束だろ、

そう言うように笑いかけてくる。



どうしてだろう、何となくあたしは成二の笑顔に弱い気がする…。



紗姫「…うん!皿貸してみ♪」



あんな小さな約束を覚えてた成二

受け取った成二の皿に
あたしが焼いた肉を乗せて渡す。



紗姫「はい」

成二「サンキュ、」



この時、かすかに触れ合った手にドキッとした。






焼き肉と、美和ちゃんと幸喜くんが作ってくれたサラダとデザートでお腹いっぱいになって

あたしたちは賢人くん家の大きなテレビで


見学会のときに撮影してた龍くんの【Sign】という映画のDVDを観ることになった。



ちなみに一足先に完成したものを特別に見せてもらえている。

公開は来年の夏だから。
< 74 / 125 >

この作品をシェア

pagetop