空へ。‐夢の先‐
紗姫「あたしも龍くんも周りで支えてくれる人がたくさんいる

父さんだってその1人なんだよ?」


父「紗姫、」


紗姫「だから大丈夫!絶対何があっても続けるって!」



バンッと父さんの肩を叩くと、安心したように笑ったから。


嬉しくてあたしも笑顔になった。



心配してくれてありがとう、父さん。

何かあったら助けてね

あたしの、たった1人のお父さん。



─────────…




部屋に入ると、一応成二にはありがとうとメールしておいた。


携帯を放り投げて、お風呂に入るために
着替えを取って階段を降りると、玄関に麻姫がいた。




紗姫「今帰ったの?」

麻姫「うん」

紗姫「もう12時じゃん、何してんの」

麻姫「……チッ、うっせぇな」


うざそうに舌打ちして
通り過ぎようとする麻姫。

最近マジでどうしたんだろう。



紗姫「…おい、」

麻姫「んだよ」

紗姫「最近帰らない日もあるよね?

あんた一体こんな遅くまで何してんの?」

麻姫「は?関係ねーだろ」



睨みつける麻姫。

今は刺激しないほうがいいかな。



紗姫「…ま、遊ぶのもいいけどあんまり遅くならないようにね」



麻姫は少し舌打ちしてから、階段を上がって行った。


麻姫の様子が気になりながらも、あたしはお風呂へ向かった。





─────────…


お風呂から上がって、何か飲むためにリビングへ入ると

父さんに麻姫がキレているのが見えた。



麻姫「うっせぇな!!いちいち心配してんじゃねぇよ!!」

父「でも麻姫…、」

麻姫「ほんとの親父でもないくせにうぜーんだよ!!!」
< 78 / 125 >

この作品をシェア

pagetop