空へ。‐夢の先‐
小さな頃はそれこそ女優さんや歌手に憧れたけれど。


いつからか「なれるわけない」と勝手に思うようになってた。

歳をとるにつれ
夢を語ることができなくなってた。




「もし、こういう仕事に少しでも興味がありましたら

沢木のお話を聞いて下さるとありがたいんですけれども…」



紗姫「ん〜…どうしよう…」



これから先、こんなチャンスあるのか。


もしも、もしも

あたしが沢木龍に会って話ができたら



また、胸を張って夢を語ることができるだろうか。



紗姫「…じゃあ…、会ってみます」



「…ありがとうございます!!」





─────────…


しばらく町田さんに高校の話を聞いてもらったり、芸能界の話を聞かせてもらったりして盛り上がっていた。


町田さんちょー良い人!ノリいい可愛い優しい!!





龍「盛り上がってますね、」





そのときだった。

あたしの人生を大きく変える人が現れたのは。






百合「沢木さん、」

龍「遅くなってごめん町田さん、
初めまして、俳優の沢木龍です」


紗姫「は、ははは初めまして!!!き、北村高校1年の前川紗姫です!!」



や、やべぇマジ沢木龍じゃん!!!

やばいやばい!!

でかい!!てか、かっこいい!!



何これ、そのままだけどそのままじゃない…

実物もちょーかっけ〜〜〜!!!



龍「息なりですいません、」

紗姫「い、いえこちらこそ!」

龍「ではまず、劇団の活動内容などを…──」




─────────…
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