ヴァンパイア2~貴方の秘密~




「ごめんな…ごめんって……弱々しい声で。普段の兄貴からは想像つかなくてさ…」


楓の身体がカタカタと震え始めた。



「最後に兄貴は優しい表情で言ったんだ。


A級の吸血鬼が泣くことは許されない。……って」



薫の言葉だ……
―――…あの時の


「だからお前は泣けって、俺の分まで泣いてくれって……もう薫の瞳から涙は流れなかった。」




< 155 / 342 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop