ヴァンパイア2~貴方の秘密~



「楓!あそこ!」


私は楓の裾を掴み引っ張った。



ザァァァ――――――――――


「……すごいな…雨
こんな世界にも……降るなんてな」


楓は1つ1つの雨を見つめていた。


「……私、初めて」
「雨が?」


私は頷く。


薫の時だって外に出してくれなかったし、
……ずっと薫を待っていたから。



雨なんて


見たことなんか……
なかったんだ。





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