愛しの不良様☆
「まずは、俺のことを知れよ」
俺様咲斗は私の手をさりげなく掴む。
もう、どーにでもなれ・・・。
咲斗の手を離すのがめんどくさくて、そう思った私。
そしてそのまま歩いて、ついたのは旧校舎。
いつか取り壊す予定だと聞いていて、お化けの噂もあるから誰も近づかない。
そんな場所。
「・・・ねぇ、ここで何するの?」
私、お化け苦手なんだけど。
「あ?俺の仲間の紹介」
面倒臭そうに答えた咲斗。
紹介、と聞いて私は一つの結論にたどり着く。
「・・・咲斗の仲間って・・・・・・お化け?」
「は!?」
すごく驚いた様な咲斗。
だって、お化けが出るって噂の場所で仲間を紹介と言ったら、お化けの仲間しかいないじゃん!
「違う、人間だ」
お、安心。
咲斗は呆れた様に私を見てきたけど、歩くのは止めなかった。