愛しの不良様☆





「・・・俺にキスしたら、教えてやるよ」





意地悪そうに私を見る咲斗。



その後ろではカズが「ヒュー」と口笛を吹き冷やかす。




「そ、そんなのできない!」


「じゃあ言わない」





い、意地悪・・っ!



別にいいもんね!


教えてくれなくったって。





「・・・もういいもん。咲斗のバカ」


「・・・お前のその顔、他の男の前でやるの禁止な」


「へ?何が?」






いきなり話が変わるから、なんのことかまったくわからない。



首を傾げて咲斗を見ると、頬に咲斗の唇が触れた。





「その顔。・・・俺以外に見せんなってこと」









そう言って顔を赤くした咲斗。



そんな彼は、不良校と呼ばれるこの学校のトップ。




きっと、誰もが恐れるであろう不良様だったーーー。











< 32 / 37 >

この作品をシェア

pagetop