愛しの不良様☆
「・・・俺にキスしたら、教えてやるよ」
意地悪そうに私を見る咲斗。
その後ろではカズが「ヒュー」と口笛を吹き冷やかす。
「そ、そんなのできない!」
「じゃあ言わない」
い、意地悪・・っ!
別にいいもんね!
教えてくれなくったって。
「・・・もういいもん。咲斗のバカ」
「・・・お前のその顔、他の男の前でやるの禁止な」
「へ?何が?」
いきなり話が変わるから、なんのことかまったくわからない。
首を傾げて咲斗を見ると、頬に咲斗の唇が触れた。
「その顔。・・・俺以外に見せんなってこと」
そう言って顔を赤くした咲斗。
そんな彼は、不良校と呼ばれるこの学校のトップ。
きっと、誰もが恐れるであろう不良様だったーーー。