気になる背中


どれぐらいそのまま泣いていたのかわからない。

気が付けば外は真っ暗で、

電気を付けていなかったせいで部屋の中も真っ暗。




夕食作らないといけないし、いい加減起きないと…。

そう思って体を起こしかけたその時、ドアをコンコンと2回ノックされた。


きっとお兄ちゃんだ…。

私は泣いた顔を見られたくなくて、返事もせずにまたベッドに体を伏せた。



「…澪、帰ってきてるのか」

ドアがゆっくりと開いてお兄ちゃんが私を呼んだ。


「寝てるのか…」


返事のない私にお兄ちゃんはそう呟いた。

ドアが閉じてから、私は溜め息を零した…。



私、なにやってんだろ…。

起きないとまたお兄ちゃんに迷惑掛けちゃうのに。





ほんと、

私ってダメな子…。



< 111 / 214 >

この作品をシェア

pagetop