気になる背中
佑香さんの話では、
大塚君は寝起きがすごく悪いらしく、1人で起こすのは無理らしい…。
それならお兄ちゃんに手伝ってもらえば…と思ったけれど、
当のお兄ちゃんは猫をじゃらしていて、こちらの話なんて聞いていなかった。
多分、あの白猫が大塚君が話していたミルクなんだろう…。
私はそのまま佑香さんに連れられて、2階の大塚君の部屋の前まで来ていた。
「…あの、私が部屋に入っても大丈夫なんですか…?」
「大丈夫大丈夫!
見られて困るようなもの陸の部屋には無いから…っていうか、なにも無いから…」
そう意味深に呟かれた最後の方の言葉に、私は首を傾げる。
そして、次の瞬間。
私は佑香さんの言葉の意味を知る事になる…。