気になる背中



…すると、そんな私に大塚君はぽつりぽつりと話し掛けた。



「俺さ、神崎のことずっと好きだったよ。

…最初は、神崎の兄さんのことが気になって神崎のこと見てたけど、



いつの間にか…神崎のことが気になり出して…。

どんな子だろうって、すごく気になって…」




触れている大塚君の体から、心臓の鼓動が伝わってくる。

私と同じくらい早く脈打つそれに、気持ちがどんどん膨らんでいく…。





「…神崎と話す度に、どんどん神崎のことが知りたくなって……



気が付けば、

こんなに好きになってた……」





…大塚君のその言葉に、

私はまた涙が滲んだ…。



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