気になる背中


その後。絆創膏を貼ってもらい、そのまま保健室で休ませてもらった。


手元には紅茶の入ったマグカップ。


「どう?先生の紅茶美味しいよね?」

「うん。すっごく美味しい」


私がそう答えると、先生は嬉しそうに笑みを浮かべた。


「美味いからって、相沢みたいに授業サボりに来ちゃ駄目だぞ?」

「はい」


私が先生の言葉にふふっと笑って答えると、奈々子ちゃんが「もう、美味しいんだから仕方無いじゃん」と、頬を膨らませて拗ねてしまった……。


そのまま結局、奈々子ちゃんと授業いっぱい保健室で休んでしまった。


「教室戻る前に、この来室記録書いてもらえる?」

教室に戻る直前、森川先生に保健室の来室記録カードを渡された。


「あ、はい」

先生に渡されたカードに、私はクラスや名前などを記入していく……。



「神崎…澪?」

先生が私の名前を見て、ポツリと声を漏らす。


そしてその後、


「……もしかして、神崎 亮佑の妹?」


と、私にそう尋ねた。
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