気になる背中
…やっと唇が離れたころには、私の意識はもう途切れる寸前。
「ごめんっ、調子に乗りすぎた」
と、陸君が、ぼうっとしたままの私の頭を撫でてそう謝った。
そして、私を抱き締めながらゆっくりとこう話し掛けた
「…明日、一緒に学校行こう」
「一緒に…?」
「うん」
「…で、でも、それだと付き合ってる事が、みんなに知られるんじゃ…」
「だからだよ。澪は俺の彼女だって見せつけたい。
…澪は俺と付き合ってる事知られるの嫌?」
陸君に訊かれて、私は慌てて首を横に振った。
そして、恐る恐るこう尋ね返した
「…陸君こそ、
私なんかが彼女だって知られても平気?」