気になる背中


そんな私の言葉に陸君は、


「なんで澪はいつもそんな風に考えんの…?」


と、怒ったように返した。



その怒ったような口調に私は思わず体を竦む。


そんな私を陸君は、またぎゅうっと痛いぐらいに抱き締めた。


「澪はもっと自分のこと自覚した方がいいよ…」

「自覚って…」

「可愛いってこと」

「っ!?」



陸君にそう言われて、また顔が熱くなるのがわかった。

きっと顔は真っ赤になっていると思う…。


私は恥ずかしくなって、陸君の胸に隠すように顔を埋めた。


< 193 / 214 >

この作品をシェア

pagetop