気になる背中
「はぁ?奈々子なに言ってんのー?」
「ウチらいじめてないって」
「そうそう。ちょっと神崎さんのことが心配でさー」
奈々子ちゃんの言葉に、その子たちはそう返した。
(私が心配って、どういうこと……?)
そう思った私の気持ちを代弁するように、奈々子ちゃんが口を開いた。
「澪が心配って?」
「神崎さんが、大塚のこと好きなんじゃないかって」
奈々子ちゃんの訊ねた言葉に、思いもしなかった言葉が返ってきた。
私はもちろん奈々子ちゃんも驚いていた。
「はぁぁっ!?なに変なこと言ってんのよ!?」
奈々子ちゃんが大声を上げる。
私はというと、恥ずかしさで一緒になって否定することもできなかった。