気になる背中


「あー!ちょっと、うちの澪に勝手に抱きつかないでよ!!」

「奈々子ー、あんた親父みたい」

奈々子ちゃんが声を上げるけど、彼女たちはクスクス笑って私を離さないまま。



「神崎さんって、天然記念物並みの純情系だよねー」

「ほんとほんと!保護したくなっちゃうんだよねー」


言いながら、頭を撫でられたり、ほっぺを触られたりされた。

なにがなんだかわからないけど、すごく恥ずかしい……。


恥ずかしくて固まったままでいると、いつの間にか奈々子ちゃんが彼女たちの腕から解放してくれていた。



「澪ー、大丈夫?」

「う、うん!奈々子ちゃんありがとう!」

「いいってことよ!

……でもさ、大塚て彼女いるんだね」


奈々子ちゃんが少し残念そうに呟いた。

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