気になる背中
そうして私はそのまま図書館に行った。
いつもの席には大塚君が座っていて、私は恥ずかしくなって思わず俯いた。
「お、大塚君…、あの、遅れてごめんなさい…」
俯いたまま彼の正面の席に座る。
「別にいいけど…、神崎どうかしたの?」
大塚君が不思議そうな声を上げる。
それがもっと恥ずかしく感じて、私はなにも答えられない…。
「神崎…?」
大塚君が机を乗り越えるようにして、私の顔を覗き込んだ。
顔を近づけられて、私はびっくりして思わず顔を上げてしまった。