気になる背中

私が俯いてしまうと、相沢さんは笑うのを止めてしゅんとした声で「ごめん」と呟いた。

相沢さんの声に恐る恐る顔を上げると、相沢さんは声と同じようにしゅんとしていた。


「神崎さんと仲良くなりたくて、ちょっとからかっちゃった。ほんとにごめん！！」

そんな風に一生懸命に謝られてしまった。


「ううん。こ、こちらこそごめんなさい……」

そう言って返すと、相沢さんに「怒ってない？」と訊ねられる。

「怒ってないよ」と、私が答えると相沢さんは照れくさそうに笑った。



「あたしさ、神崎さんと友達になりたかったんだ」

「…わ、私と？」


相沢さんの言葉に、別の意味でまた恥ずかしくなった。

……だって、誰かにそんなこと言われたの始めてだったから。