気になる背中
顔を上げれば、お兄ちゃんが怪訝な表情で私を見ていた…。
「しんどいなら寝てていいぞ」
「えっ!?…ううん!大丈夫だよ!
えっと…、このままだとテスト受けられないかなって思ってたら、つい…」
お兄ちゃんの言葉に、私は慌ててそう応えた。
すると、お兄ちゃんはますます怪訝な顔をして、こう言った。
「テスト受けたいのか…?変な奴だな…」
「!?」
お兄ちゃんの言葉に、私はかぁっと顔が真っ赤になっていくのがわかった。
テスト受けられなくて溜め息零すなんて、確かに変。
やだな。そうじゃないのに、すごく恥ずかしい…。
そう思って顔を俯ける私の頭に、お兄ちゃんはぽんっと手を置いて、くしゃりと撫でた。
「病欠なら再試があるだろ…。
それまでにしっかり休んで風邪治せ」
「う、うん…」
お兄ちゃんの言葉に私はそのまま頷いた。