キライ、の反対。
「へ?」
私は逸らしていた目を
遊くんに向けた‥
「―っ」
その目はさっきとは違い、
とても冷たい目をしていた。
『‥止める理由は?』
こんな複雑な何とも
言えない顔をした遊くんは
初めて見た。
「‥理由」
どうしよ‥
何も考えてなかった。
私は助けを求めるために
イッチャンを目で探した。
イッチャンどこー?
『‥おい花』
どどどどーしよ!?
あっ岡田くん!
私は咄嗟に今
横を通った岡田くんの
腕を掴んだ。
『‥っえ?』
びっくりする岡田くん。
「ゆっ遊くん!
私‥これから岡田くんと帰るの!」
岡田くんを掴んだ手に
ギュッと力を入れた。