キライ、の反対。



私たちは小さいころによく
遊んでいた公園に来た。


「うわぁー!
何か懐かしいねっ?」



『あぁ』



遊くんはベンチに座ったので
私もその隣に座った。



『で?』


「‥へ?」


私は遊くんを見上げた。




『何で嘘ついた?』



あっそのこと忘れてた‥


どうしよぉ~



「えーっと‥」



『怒んないから
ちゃんと言って?』



そう言って遊くんは
私を見下ろした。




「‥誕生日。遊くん忘れてたから‥」


私は俯いて言った。
膝の上に握っている手のひら
にポツポツと涙が落ちる。



遊くん呆れた?
子供だなって思った?




『はぁ~‥よかった』



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