キライ、の反対。
「へ?」
今、遊くん何て言った?
「遊‥くん?」
前をスタスタ歩いて行ってる
遊くんは止まって振り返った。
『ん?』
「しあさって、
何の日か本当にわかんない?」
嘘‥だよね。
冗談だよ。
去年までは私の家まで
来て「‥ん」って
素っ気なくくれたじゃん。
『ん~‥』
誕生日プレゼント。
『‥わかんねぇ』
「‥そっか。
だっ‥だよねっ!
あっ遅刻しちゃうよ?
早く行こっ!」
遊くんが私の誕生日を
覚えてないことは
今年が初めてだった。