キライ、の反対。
『へー‥
あの真壁が‥ねぇ?
本当に忘れてたの?』
イッチャンはガムを
取り出して口に入れた。
「‥うん。
遊くんにとって私って
友達以下?」
イッチャンは私に
『ホイ』と言ってガム
をくれた。
『んー‥
私は真壁じゃないから
わかんないけど‥
一回さ、真壁から離れてみたら?』
「‥へ?」
私は噛んでいたガムを
ポロッと落としてしまった。
『ちょっ、汚い』と言って
ガムを拭いてくれたイッチャン
を横目にまだ私は開いた口が
閉まらなかった。
『花?大丈夫?』
私の目の前で手をユラユラ
するイッチャン。