星ちゃんと凪
「しゃべらないの?」
教室に入った私達に星と剛はすぐに気づいて手をあげた。
でも、あれからうまく目を見て話せない。
「一緒のクラスになって良かった!席は遠いけどなぁ。」
剛が指した私の席は星の一番前の窓側の席とは全く逆の一番後ろの出入り口側だった。
「ぁ。ゆり私と席変わって」
ヒカルはゆりという子に私の隣の席と変わってもらっていた。
私はホッとした。
前みたいに真横にいたらドキドキして胸が痛くてたまらないもん。
ごめんね。
胸が苦しくても好きだってわかってる。
大好きなんだけど、勇気はないの。