星ちゃんと凪
春の風が窓から吹いて私の肩まである髪を揺らした。
私はケイタイから顔を上げて外を見る。
あ……………
今日、いい天気じゃんかぁ…
「あっ、ワリィ風強いな。」
急に話しかけられて窓の側を見ると、肌の色が少し焼けて、運動部のようなガッチリの背の高い男の子が私を見て笑っていた。
「オレは鈴木星。隣の席なんだ。よろしくな。」
「私は阿部凪。よろしく。」
何だかぎこちない手つきで握手してたら、何だか笑えた。
それが、星ちゃんとの出会いだった。