星ちゃんと凪
どのくらいその場にいて
どのくらい2人を眺めただろう。
星ちゃんは彼女の頭を撫でると私に気づいて手をふった。
その時の彼女の顔を私はきっとしばらく忘れないだろう。
冷たく睨んでいた。
「オッス!今来たの?」
「あ、うん。」
星、胸が痛くて泣きそうだよ。
聞きたいけど、聞けない。
怖いから。
星ちゃんの口から聞きたいよ。
目をみたら泣きそうだったから、私は話を反らした。
「剛君は?」
「あいつならまだ受け付けしてるよ。」
不機嫌そうにしないで。
期待しちゃうじゃない………
やきもち?なんて思っちゃうじゃない。
私はそんなに強くない事に初めて今、気づいた。