619
『619の殺意』
『619の殺意』

 奇妙な現場だった。

駅からはやや遠いが、まだ新しい高層マンションの一室で、この部屋の住人である女が殺された。

「まさかあの先生が・・・いたたまれないな」

床に描かれた白い人型を見下ろしながら、コワルスキー刑事は眉をひそめた。
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