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フィオナはトモヤの正面に向き直ると、腰をかがめて、彼の顔を正面から覗き込んだ。

「トモヤ君。君はいったい、何をしようと考えているの?」

トモヤは頬を赤らめて、

「先生。愛は罪です。ですが、この命の渇きを愛以外で潤す方法があるでしょうか?僕は、先生の唇の味が知りたいのです」
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