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思わぬ追求に、トモヤはぱっと顔を上げた。

その頬が涙に汚れている。

「刑事さんは、僕をうたがっているのか!大好きな先生の住所や電話番号や一日のスケジュールくらい、知っていてもいいじゃないか!」

「ふうん・・・麻薬犯罪者の汚名を着せられそうになったのに、恋心ってのは不都合なもんだねぇ」
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