夢の種と希望の星
今日の保育日誌をつけたり、明日からの保育計画をルルゼと話し合ったりする間、ココは机の下でおもちゃで遊んでいた。
一段落した所で
「ココと44階に行ってくる」
とルルゼに伝えて出かける事にした。
44階に行っても良いかと相談の電話をすると、交流親睦会中なので小さい子もどうぞとの事。
44階の子供達は近いうちにワカバへ移動してしまう。
そうなれば幼い子供と触れ合う事を知らずに大人になってしまう可能性は大きい。
ココにとっても異年齢の子供と接するのは大事な事だ。
ルルゼも
「一対一で対応してあげたいので私もセリを連れて行きます。」
とセリを迎えに行った。
が、さんざん遊んで疲れてお昼寝してしまったらしく代わりにトアを連れて来た。

4人で44階に向かうと数人の子供達に囲まれてしまった。
「わぁ~!小さぁ~い!」とか「可愛いっ!!!」
と次々に歓声を上げる生徒達にトアは大泣き。
ココも私にしがみついて離れようとしない。

担任の先生が
「保育士希望している子は誰?」
と聞くとルルゼのパートナーであるリルが手を上げた。
「看護師希望の子もいたわよね?」
と聞くと1人の生徒が前に出て来た。
「小児科医希望です!小さい子と触れ合いたいです!」

将来、子供と触れ合う職業に就く予定の生徒3人が恐る恐るココとトアに近づく。
他の生徒たちもその様子を興味津々に見つめていた。
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