空想少女 -day dreamer-


 風呂上りに飲むのはコーヒー牛乳だと決めたのが一体誰なのかは知らないが、私は本当にそれが好きだった。


 コーヒー牛乳の紙蓋を開けて、てゐばあとゴクリゴクリ飲み干す。


 かぁ~、たまらない。


 銭湯はコレがあるから好きだ。最高。


「律子、あんたさっきお風呂の中でぼやーっとしてたけど、一体なに考えてたんだい?」


 てゐばあが私に問いかける。


「……湖で恐竜と遊んでた」

「あんたバカだねぇ……、もういい年なんだからバカみたいな空想に浸るのはおやめ」



 いい年って、おばあちゃん失礼だ。私はまだ18歳になったばっかりなのよ! そんないい年って、おばさんみたいじゃない。


「はぁーい」と、私は気が抜けた返事を返した。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop