年上王子様とのアリエナイ××①
正直に言うともっと会っていたかったけど
でも少しでもあたしの為に時間を作ってくれた事がすごく嬉しくて。
今はそれでも十分だと思ってる。
それに“待ってる”ってちゃんと言ったし。
「しかもちゅーもエッチもまだ。おまけに婚姻届、まだ出してないんでしょ?」
「うん、お仕事の都合でなかなか」
本当はあたしだけ書いて出してきてって言われたんだけど
でもやっぱりこういう事は二人でしたいし。
って...
「え、理恵ちゃん、何であたしたちが何もないって分かるの?」
「あんたを見れば分かるよ。しかも!部屋だって別々だし・・」
「そうなんだよね..」
あれから一度だけ帰った日に、聞いてみたんだ。
「あのさ、お部屋これからも別々なの?」
って。
あたしなりにかなり勇気の言ったことだけど
「当たり前でしょ」
でもあたしの質問になんでもないように答えられてしまった。