年上王子様とのアリエナイ××①
ふうっとため息をつきながらその人は
最上階の部屋に無表情のままあたしを入れてくれた。
「うわ~」
玄関は大理石で出来ていて、明るくてピカピカ光っている。
そこからリビングまでは結構な距離があって、
こんないいところに入ったのが初めてなあたしは驚いたからか
いつの間にか涙が止まっていた。
「お茶でいい?」
「はい」
初対面の人の..
しかも男の人の部屋に入ってしまった。
まぁいっか、きっとこれが最初で最後なんだもん。
死んだらこんな経験もう出来ないもんね。
綺麗に整頓された部屋。
黒で統一されてる家具。
広いリビング。
そして目の前にはかっこいい男の人。
最後にいい夢を見させてもらいました。
ありがとうございます。
そうお辞儀をすると
「何やってんの?」
頭を上げるとその人がカップを差し出した。