年上王子様とのアリエナイ××①


「こ、答えてって言われても」


ひゃー!この状況、どうすればいいの?

でもあたしが今ここで

“キスしたい”

って言ったら翔さんしてくれる、のかな?

でも...


「否定しないってことは同意したってことでいい?」


違う、あたし翔さんを好きじゃない。

でも体が言う事聞いてくれなくて


「ほら、して欲しいんだろ?だったら目閉じて」


人形のように、言われるまま目を閉じた。


頬に翔さんの手のひらが置かれてそれが少しくすぐったくて肩をすくめる。


キスされちゃうんだ、あたし。

ドキドキドキ

さっきよりも速くなる心臓。


でも


「なんてね」


クスっと笑った声に目を開けると

「言ったろ?俺は君に手を出すことはないってね」

立ち上がるとクローゼットに向かった。


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