年上王子様とのアリエナイ××①


あんな事を言ってしまった自分に恥ずかしくなって下を向く。

そっか、そうだよね。

あたしが翔さんを好きでも

翔さんがあたしを好きかなんて、わからないんだ。

そんな人とキスなんて、出来ないよね。

「ごめんなさい」

未だにクローゼットで捜し物をしている翔さんの背中につぶやくように言って部屋を出て自分の部屋に駆け込んだ。







“電話したのに”とか“メール待ってたんだよ?”


って言えば良かったと思った時には既に翔さんは出かけてしまっていて。


結局あたしは何をしてるんだろうって

情けなさが湧きあがって来る。



寂しい。

寂しい、寂しいよ翔さん。

前みたいに抱きしめてよ

もっと翔さんの温もりをあたしにちょうだいよ。

それだけくれたらあたし

また頑張れるのに・・・



一人ぼっちでも大丈夫って

そう思えるのに..



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