年上王子様とのアリエナイ××①
デートをしましょう
ある晴れた日曜日。
あたしは忙しい翔さんに一日だけお仕事をお休みしてもらった。
「無理」
って言いそうかなって思ったけれど
最近は仕事もだいぶ落ち着いたみたいで
意外とあっさりとオーケーをもらった。
久しぶりの二人っきりはやっぱり緊張する。
いつもすれ違いの生活をしていたから。
「で?どこに行くの?」
とりあえず、着替えるように言って数分後、
翔さんが私服姿でリビングに入ってきた。
黒のポロシャツにデニムといったラフな格好だけど。
カッコイイ人が着るとそれだけでも十分さまになる。
「あのね、ピクニックに行こうと思って」
今朝は早く起きてちゃんとお弁当も作った。
もちろん、翔さんのキライなものも均等に入れて。
「ピクニック?はぁ?何でこの歳になって・・」
「いいから!行きますよ!」
嫌がる翔さんを無理矢理外に連れ出し、
ピクニックがスタートした。