年上王子様とのアリエナイ××①
第四章 やきもち。
嘘
季節はまた変わり、冬を迎えた。
翔さんと籍を入れてちゃんとした夫婦になってから数カ月。
最初はすれ違いの生活に戸惑ったあたしだけれど。
今はちゃんと翔さんと二人の時間を大事に過ごしながら暮らしてる。
お休みが取れた時は
二人でおでかけしたり。
この前は水族館にも行ったんだ。
水族館には大きな白クマがいて
水族館に白クマ?なんて驚いたけれど。
でもいい思い出ができた。
「じゃあ後でね!」
「うん、待ってるね」
職員室に向かう理恵ちゃんを見送り、教室に戻る。
今日はこれから
二人でクリスマスプレゼントを見に行く。
といっても、
こんな田舎町に翔さんに合うような
プレゼントがあるかどうかは微妙なんだけど。
それでもいいのが見つかるといいな。
なんて思いながら理恵ちゃんを待った。