年上王子様とのアリエナイ××①


熱があるのに

今にも倒れそうなくらいフラフラしてるのに。

それなのに

会いに来てくれたの?



「祐くん、家どこ?」

「え?」

「家まで送るから」

「は?何言って」

「病人は黙ってて!」

「・・柚子」


ごめんね、祐くん。

もっと早く会って言うべきだったんだ。

そしたら

祐くんがここまでひどくなることはなかったかもしれないのに。


泣きそうになりながら祐くんの肩を抱き上げ公園を後にした。



祐くんのお家は意外と近くて

一戸建ての大きなお家だった。


門を開けて中に入っても誰もいなくて。

仕方なく二階まで一緒にあがる。


部屋に入ると

「もうここでいいから」

祐くんが苦しそうな顔をしてあたしに言った。


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