年上王子様とのアリエナイ××①
「お母さんは?」
「お袋は仕事してるんだ。でも一人でも大丈夫」
「そんな」
ここまで来てひとりぼっちにするの?
いいの?
あたし・・このまま放っておいていいの?
「・・・」
「柚子?」
背中からか細い声。
いつもの元気いっぱいの祐くんじゃない。
「パジャマ、どこ?」
ここまで来たらいてあげたい
「柚子?いいって。あいつが心配するぞ」
「いいの。それに今日はきっと遅くなると思うし」
「柚子、あいつと一緒に住んでるのか?」
「う、うん」
「そっか」
今ここで正直に言って風を悪化させたくない。
きちんと治ったら
そしたら真実をちゃんと言うから。
「だったら余計帰らなきゃだろ?」
「いいの。あたしがしたいの。そばにいたいの・・」
「柚子」
「だからお願い、看病させて・・」