年上王子様とのアリエナイ××①

「柚子、柚子」

うーん・・

「柚子、起きろってば」

ゆさゆさと揺らされながらゆっくりと瞼を開く。


この声は・・翔さんじゃない・・

じゃあこの声の主は一体..


はっと我に返ると。

目の前には祐くんがいて。


あれ?何であたし、こんなところで・・


「よかった。このまま起きないかと思ったよ」


そっか、あたし祐くんの看病をしてて、眠っちゃったんだっけ。



「ごめん、あたし寝ちゃって」

「本当だよ。ったく病人の俺よりぐっすり眠っちゃってさ」

「え、嘘!」

「本当」

「祐くん、熱は?」

「さっき寝たからスッキリしたし。さっきお粥食べて薬飲んだし、後は大丈夫!」



「そっか、よかった・・」


あれ?でもいつの間に


「柚子、俺ならもう大丈夫だから行けよ」


< 162 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop