年上王子様とのアリエナイ××①


「・・祐くん?」

「あいつ怒らせたら絶対に怖そうだし」

確かに・・

翔さんって怒ると怖そう・・。


ふと時計を見ると既に11時を回っていて。

そうだよね、そろそろ帰らなくちゃ。


「ごめん、あたし帰るね」


立ち上がって鞄を持つと


「きっと、なんて言うな」



うしろから聞こえた真剣な声に足を止めてしまう

「さっき言ったろ?きっとこの気持ちは変わらないと思うって」

「え?」

もしかしてさっきの言葉聞かれちゃった?


「“きっと”だったら俺絶対にお前の事諦められない。
だから絶対に変わらないって言って?」

「祐くん・・」

「ほら、柚子。言って?」


何でだろ?

こんな時にどうして泣きたくなるんだろう?


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