年上王子様とのアリエナイ××①
翔さんの最後の姿が目に焼き付いて離れなくて。
当然帰る事なんて出来なかった。
理恵ちゃんにも
家にも電話出来なくて・・
結局家の近くの公園で一夜を過ごした。
寒空の中。
雪が降り続く中。
あたしはずっとずっと翔さんの事を考えてた。
寒いなんて事感じられなかった。
「大丈夫じゃないって、ちょっと制服濡れてない?しかも顔真っ赤だよ」
「だから平気だって・・」
「平気じゃ・・ちょっとあんた熱あるじゃない!!」
おでこに当たる手が冷たくて気持ちいい。
「おいで、いくよ」
立ち上がるなりあたしの手を引っ張って教室を出る。
「行くって・・」
「保健室!!」