年上王子様とのアリエナイ××①
あたしの声にピタッと動きを止めて
まっすぐあたしを見つめる翔さん。
「夫婦って他人同士が一緒になるじゃない?」
「そうだね」
「だからこそ、お互い信じてもらえるように努力しなくちゃいけないんだって」
「柚子..」
「あたしは信じてもらいたい、翔さんとちゃんとした夫婦になりたい」
「....」
「だからもう嘘は付かないから..翔さん、ごめんなさい」
お布団に付くくらい頭を深く下げる。
「俺も一緒だ。君とちゃんとした夫婦になりたい。形だけじゃない、
絆がある夫婦に」
「翔さん」
「まぁ取り敢えずはお仕置きしないとね」
「え?お仕置き?」
「そ、君があいつの所に行ったお仕置き」
「でもそれには事情が..」
「事情?そんなの関係ないね。君は俺を怒らせた。他に理由がある?」
いきなり勝ち誇った顔をしてあたしに近付く翔さんに
後ろに下がってしまう。
何か急にキャラ変わってない?
そうえいば..
「翔さん、どうしてあの時あたしが祐くんの所に行ってるって分かったの?」
「それは...」