年上王子様とのアリエナイ××①

伝わっているのかわからないけれど

でも翔さんはお箸を止めてあたしをじーっと見つめる。


ドキドキの音とかちかちとなる秒針の音が一緒になって鳴り響いてる。


うう、なに、この沈黙は・・

急に恥ずかしくなってきて下を向くあたしに

「柚子」

翔さんの声が聞こえた。


ぱっと上を見ると

「ほら」

へ?

そう言いながら

あたしのお皿にエビの天ぷらを置く。

エビ?


何故エビ?



「これが欲しかったんだろ?」


まぁエビ・・好きなんだけど..

でも

はっきり言って今あたしエビの話なんて一言もしてないんだけど!



「翔さん、あたしの言ってる意味分かる?」

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