年上王子様とのアリエナイ××①
「ちょっと!もう放課後だよ!」
「へ?」
ハッとするとすでにみんなが帰り支度を始めている。
「柚子大丈夫?」
「う、うん大丈夫!」
時計を見ると四時近く。
篠崎さんとの時間まであと少し。
「今日どうする?あたし部活ないんだけど」
「ごめんあたし今日はちょっと」
「そう?じゃあね」
「あ、理恵ちゃん」
「なに?」
昨日のこと。あれからあたしなりに少し考えたんだ。
あたしが何が出来るのか。
でも結局あたし出来るのはこれくらいだ。
「何か困ったことがあったら言ってね」
あたしには話しを聞いてあげることしかできないけれど
でも・・
「ありがとう、いつか聞いてね」
理恵ちゃんは嬉しそうな顔をして帰って行った。
あ、そっか..