年上王子様とのアリエナイ××①
きっと翔さんも理恵ちゃんと同じなんだよね。
誰にだって話したくないことの一つや二つはあると思う。
でも今きっと言えないのは
理由があるからで
来るべき時が来たらきっと翔さんも教えてくれるはず。
あたし達は夫婦なんだから。
だから
あたしは待ってる。
いつか翔さんがあたしに話をしてくれる日が来るまで―――
篠崎さんには断ろう!
これがあたしの決断。
マンションに着き、取り敢えず篠崎さんの部屋まで向かう。
今日は午前で終わりって言ってたからきっと家にいるはず。
少しだけ緊張するけれど、
ピンポーン
勇気を振り絞って篠崎さんの部屋のインターホンを鳴らした。
「はぁい」