年上王子様とのアリエナイ××①


「か、家族?」

「そう。血は繋がっていないんだけどね。
施設育ちのあたしを拾ってくれたのが社長でね」

「社長..ってことは翔さんのおじい様?」

「そう、それから両親を亡くした翔と家族として生活していたの」


そうだったんだ。

少しだけほっとしてしまう。


「じゃあ翔さんと篠崎さんは付き合ってたっていうわけでは」

「はぁ?何であたしがあんなやつと?」

「だってなんだか今までの態度とかで」

「あのねぇ!!!あんたみたいな子供が奥さんになるなんてこっちは思ってなかったし、あんな態度になるのも当然でしょ?...あんたまさか北原グループのこと
知らない訳じゃないでしょうね」

「し、知ってますよいくらあたしでも!!」

「あんたそれなのに普通に了承しちゃったわけ?」

「はい」

「はいって・・」


がくっと項垂れる篠崎さんに話しを続ける。

「だってこの人とならって思ったんです。信じてみようって。
あたしを信じてくれたみたいに」

「私はね、別に翔が誰を選ぼうとどうでもいいのよ」



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