年上王子様とのアリエナイ××①

習慣や環境。

食べ物の味付けだってそう。


いろんな家庭があるんだもの、
好きな人の家庭に入るからにはそれなりに覚悟を決めて嫁がなくちゃいけない。


たとえ旦那様の家族が鬼でも、イヤな人でも。


「まぁうちの場合は全てが特殊だけどさ」

「はい」



だけどあたしは決めた。

翔さんの家族になるって、決めたから。

だから環境が違っても

習慣が違っても


乗り越えたい。


ううん、乗り越えてみせる。


「でもね、いくら翔を大事に思ってもどうにもらならないこともあるわ。
多分だけど翔はまだ..」

「引っかかってる人がいる。ですよね」


それは・・あたしも分かってる。

前に翔さんが言った“あいつ”だ。


「知っていたのね」

「前にあたしはその人とは違うと翔さんに言われました」

「そうね、確かにあなただったらおじいさまの言葉よりも
翔を信じてあげられるかもしれない。でもね」


「あたし達は夫婦なんです」

そうあたし達は夫婦。


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