年上王子様とのアリエナイ××①


二人でベッドに横になりながらきつく抱きしめ合う。


心臓の音がすぐ近くで聞こえる。



「あの時はあたしのことどんな風に思った?」


「甘ったれの女の子」


「ひっど!」


「じゃあ君は俺の事どう想ってたわけ?」


「意地が悪くて、性格も悪くて」

「君の方が言い過ぎでしょ」


コツンと小さなげんこつが落ちる。


「いったい~~翔さんだってあの時めちゃくちゃな事言ってたじゃん!」


「あの時は必死だったんだよ。君を手に入れたくてね」


「え?」


驚いてパッと翔さんを見つめると


「さぁ今日はもう寝ようか」


翔さんがあたしを電気を消そうと手を伸ばす。


「翔さん!今の言葉」

「柚子、キスをしよう」





< 259 / 327 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop