年上王子様とのアリエナイ××①


振り返ると智香子さんがあたしを見つめている。

ってか!

「智香子さん、すっごく綺麗!」

黒のロングのドレスを綺麗に着こなしていて髪もあげてて。

どこから見てもお金持ちのお嬢様って感じ。



「当たり前でしょ?あたしを誰だと思ってるのよ」

その言い方じゃないともっといいと思うんだけどな。

「翔は?」

「あ、なんかちょっと行ってくるって」

「そう」


智香子さんは近くにいたホテルの人からシャンパンを受け取る。

やっぱり大人の女の人はちがうな・・

それに比べてあたしって・・


「結構可愛いじゃない?」

「へ?」

「その格好よ」

言われて自分自身で見直してみる。

そうかな・・

白の膝丈のパーティードレスにもらったネックレスと靴。

お化粧もプロの人にやってもらってすごくうれしかったけど

智香子さんの姿を見てたら自信がなくなってきた。



「このあたしが誉めてあげてるんだからありがたく思いなさいよ」

「智香子さん・・」


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